コラージュ、という言葉があります。
キャンバスの上に、さまざまな素材を組み合わせ、
作品を構成していく現代絵画の技法の一つです。
2007年、僕が初めてアランフェス宮殿を訪れ目にしたのは、
多種多様な文化が、混ざり合うのではなく、
お互いを保ちながら共存する姿でした。
西洋の様式による絢爛豪華な部屋や、
アラベスクで彩られた東洋風の部屋、
これら個性的でスタイルの異なる空間に、
確かなつながりがあることを、感じたのです。
ホアキン・ロドリーゴ作曲《アランフェス協奏曲》、
林光作曲《北の帆船》、武満徹作曲《夢の縁へ》、
そしてスタンリー・マイヤーズ作曲《カヴァティーナ》。
音楽性や文化背景もさまざまな4曲が、
『コラージュ・デ・アランフェス』というキャンバスに、
美しく描き出されます。
1月22日、キングレコードよりリリースいたします。
僕の描くコラージュが、みなさまに届くことを願いながら……。